カメラの正しい選び方・・・暴言含笑

以前カメラを百台所有している人生の先輩がいました。昔はプリントもしていたけれど今は全くしないそうです。戦利品のような百台のカメラから毎晩1台を選抜して枕元に置くそうです。けったいな話ですが毎日の気分でその日の1台を決めるだなんて最初は笑ってしまいましたが、これ、究極のカメラの正しい選び方ですね。その百台に同じものはないそうです。似たものはあるのでしょうがそれぞれが違うということですね。

気分で、雰囲気で、感覚で、つまるところ百台のカメラを知ったうえでフィーリングで選んでいるってことです。

百台の中にはレフもあればレンジファインダーもあるでしょう、ノーファインダーもあるかもしれないし、デジタルも当然あるでしょう。コンデジもあれば中判もあり、二眼もあれば、レンズ交換式もレンズ固定式もあるのかもしれません。それらからフィーリングで今日の一台を選べるなんて、そう考えるとたいそうな幸せ者です。

私はそんな解脱な高みには行っていませんが(あまり行く気もありませんが~)この話にはちょっとしたエスプリが見え隠れしています。

ただ単に道具をフラットに見て、目的に合わせてチョイスしているともいえる点です。

そういえば今週末はCP+ですね。各社最新機種が出そろった華々しい4日間になるのでしょう。ですが最新機種、または最新機能が本当に必要な方っていったいどれくらいいるんでしょうかね~。本当に失礼ながら写真家のトークショーなどを現地で聞いていつも思うのですが「それが必要なのはプロかハイアマチュアだけではなかろうか?」と首をひねる場面が多いのです。ですがそういった打ち上げ花火的なものが人心を引くのもまた事実。

換算800mmで複数の測距点でAF-C、しかも手振れ補正が○○段・・・・

野山で鳥を狙う以外は、向かいの団地の覗きにしか使えないよね。あとは富士山と新宿の高層ビルを同じ大きさにするか、飛行機の離陸位しか思い浮かびません。

つまりね、こういうのがコマーシャルとしては声が大きいんだけど、実際に一番フィットするカメラというのは自分の撮りたいものにフィットするカメラだということです。カメラは道具なので何でもできるわけではないということです。

さる鳥を撮られる写真家がXから某S社に道具を変えました。変えた理由を拝見しましたがとても理にかなっていますね。鳥を撮るプロとしてXは一番フィットする道具ではなかったということです。

私はメインはスナップです。ただしファインダーを見てしっかりホールドするタイプです。また標準と中望遠がメインなのでレンズは交換式がいい。またボディーが小さすぎるのはホールドしにくい。さらにRAW現像はやらない。スナップなのでその場で仕留めたい。トリミングなどはしないので画素は低くて構わない。それよりもモノクロの時のハイライトとシャドーの調整が自在でありたい。

お詳しい方はもうここでほぼおわかりでしょうか。これらを満たすのはライカMモノクロームとX-Pro系しかないのでは?


ライカは新品でボディと標準と中望遠をそれぞれ買ったら150万越えしますね。でも値段ではなくてやっぱりPro系のハイブリットビューファインダーはスナッパーにとって最大の魅力です。値段やブランドではなく、道具としてこれ以上ないくらい良いです。

一番撮りたいジャンルに一番フィットする道具を使う。連写が何枚切れるとかのニュースバリューではなく撮りたいジャンルに対して最大限アドバンテージが高い道具を選ぶ、それがカメラの正しい選び方です。

私がスナップの次に撮るのがポートレートですが、Pro系はポートレートを撮ることに於いてすべてフィットしているわけではありません。ですがマイナス面を分かっていれば許容範囲でホドマリしてくれます。出来るならポートレートの時は違うカメラが良いのかもしれません。なので工夫をして撮っています。

ですが望遠系やスポーツ系は最初からPro系を使いません。もっと言うならそもそも200mm以上のレンズを使いません。スナップでもせいぜい換算135mmです。なので実際Pro系以外で撮ることがないんです。

もし森山大道さんのような「質より量」、「量の中に質がある」という撮り方をするならばGRならぬX70なりを使うかもしれませんが、なんせ私のスタイルはファインダーでのホールドですので・・

カメラというのは「嗜好品」や「機能美」というのもあります。ですがそれはカメラ百台に迫る中でお求めになればいいのではないかと。まず一番大事なのは使って、そして結果に満足する。これがなければ楽しくないし、続けていかなくなります。
だからこそ大切なのはカメラの性能よりも、自分が撮りたいものがなんであるかを決めて、それに一番フィットする道具=カメラを求めればいいのではないでしょうか?

クラシックがやりたいのか、ジャズがやりたいのか、ブルースがやりたいのか、カンツォーネがやりたいのかわからないのにギブソンのレスポールを買っても意味がないということです。


どんな上手な方も最初はこのミスマッチを経験しているはずです。それに一生最初に買った1台で行くというのもなかなかないでしょう。であれば的確にミスをしたいものです。なぜならメーカーや雑誌の声の大きさに惑わされることなく、自分の撮りたい写真が撮れるようになり、それを続けていくことが趣味なのですから。

最後になりますがこれも以前人生の先輩に教えてもらったのですが、その方筋金入りのカメラマニアだったのですがついにその最終形を手に入れたとのこと。興味津々に、それは何ですか?と尋ねたところ、お尻のポケットから一台の携帯電話を出されました。

それは「SoftBank 705NK」です。

ご存知でしょうか?見てのごとく「NOKIA」なんですがなんとレンズが「カールツァイス」なんです。ちょうど10年前くらいでしたかね。いくらツァイスレンズでもセンサーが小さければね~なんて話をしたら画像を見せてもらいました。もちろんその方が筋金入りだったのでしょうがこれがまた十分なんですよね。またその方もこれからは街撮りに徹するなんて言ってたので要するに撮りたいジャンルに最もフィットする最終形になったわけです。

んんん、理にかなっています。ちなみに昨年でしょうか、久しぶりにNOKIAがカールツァイスのレンズをつけたスマートフォン「Nokia 8」発表しました。日本ではまだ発売のめどが立っていないようですが・・・

まぁ道具とは足るを知る欲求を満たしてくれる程度でいいのだ、という話です。

今後のX Photo Laboratoryのスケジュール

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